
2025-11-19
「日中関係の悪化」で仕事はどうなる? 900万人が不安を感じる“もしも”の話
「日中關係惡化」工作會變成怎樣? 900 萬人感到不安的「萬一」之事
https://news.yahoo.co.jp/articles/86333a79d6d25b6b6d88248ac7be8aaa903ccded節錄........
█ 自動車・ハイテク業界、医療への悪影響
█ 對汽車、高科技產業以及醫療的負面影響
まず、ネットやSNSで懸念されているのは自動車・ハイテク業界への悪影響だ。電気自動車やスマートフォンに欠かせない希少資源・レアアースを現在、中国が「戦略資源」として外交カードに使っているからだ。
首先,網路和社群媒體上擔憂的是對汽車和高科技產業的負面影響。這是因為目前中國正將電動車和智慧型手機不可或缺的稀有資源——稀土,作為「戰略資源」用於外交籌碼。
もしこのまま日中の対立が激化すれば、中国側がレアアースの対日輸出規制を強める可能性もある。実際、2010年に中国漁船が尖閣諸島沖で海上保安庁と「衝突」する問題が起きた際には、レアアースの実質的な輸出停止に踏み切って「レアアースショック」を起こしている。
如果日中對立就此激化,中方也有可能加強對日本的稀土出口管制。事實上,2010年發生中國漁船在尖閣諸島(釣魚台)海域與海上保安廳「衝突」的事件時,中國就曾實質上停止稀土出口,引發了「稀土震撼」。
もしそれが再び起きれば、自動車メーカーなど多くの製造業が「生産停止」に追い込まれ、その影響は下請け企業や取引先にも及ぶ。既に2025年4月の輸出規制によって供給が不安定になり、製造業が大混乱している。
如果再次發生這種情況,汽車製造商等眾多製造業將被迫「停止生產」,其影響將波及下游企業和供應商。目前,由於2025年4月的出口管制已經造成供應不穩定,製造業正陷入大混亂。
2010年からだいぶ改善されたとはいえ、今も日本のレアアース輸入量8335トンのうち、62.9%を中国が占めている(貿易統計2024年)。
雖然自2010年以來已有所改善,但根據2024年的貿易統計,日本目前稀土進口量為8335噸,其中仍有62.9%來自中國。
ちなみに、「レアアースなら日本の海域にすごい量が埋まっているだろ」と思うかもしれないが、あれは2026年1月にようやく試験採掘が始まるので、実用化はまだまだ先の話だ。
順帶一提,您可能認為「日本海域不是埋藏著大量的稀土嗎?」但那直到2026年1月才開始進行試驗性開採,實際應用還遙遙無期。
もうひとつ心配されるのは医療への悪影響だ。実は日本の医療機関で外科手術などに使われる「抗菌薬」の原料は、ほぼ100%中国に依存している。日中関係の緊張が高まる中、何らかの不測の事態で原料が安定供給されなくなれば、適切な治療や手術ができないという事態も起こり得る。
另一個令人擔憂的是對醫療的負面影響。事實上,日本醫療機構用於外科手術等的「抗菌藥」原料,幾乎100%依賴中國。在日中關係緊張升高的情況下,一旦發生任何不可預見的突發狀況,導致原料供應不穩定,可能會出現無法進行適當治療和手術的情況。
こちらも現在、政府が抗菌薬を「特定重要物資」に指定して、国内製薬企業が国産化を目指しているのだが、まだ動き出したばかりだ。
針對這點,目前政府已將抗菌藥指定為「特定重要物資」,國內製藥企業也正朝向國產化邁進,但這項工作才剛剛開始啟動。
█ さらに深刻なダメージがある分野
█ 還有更為嚴重的受創領域
ただ、このような分野よりも深刻なダメージがあるといわれているのが、「観光」だ。
然而,比起這些領域,更被認為會遭受嚴重打擊的,是「觀光」。
野村総合研究所(NRI)のエグゼクティブ・エコノミストである木内登英氏は、2012年の尖閣諸島国有化による渡航自粛呼びかけで中国人観光客が25.1%減っていることから、同様の事態が起きた場合、1年間のインバウンド消費が1兆7900億円に減少すると試算している。
野村綜合研究所(NRI)的首席經濟學家木内登英先生估算,由於2012年尖閣諸島(釣魚台)國有化導致呼籲民眾暫緩赴日旅遊,使中國遊客減少了25.1%,因此如果發生類似情況,一年的入境消費將會減少1兆7900億日圓。
しかも、この消費減は幅広い業界・業種に影響を及ぼす。ご存じのように、「観光」というのは裾野が広く、ホテルや宿の宿泊業だけではなく、飲食店、コンビニ、小売店、アパレル、ドラッグストア、レンタカー、博物館や美術館といった文化施設など、多くの人が何らかの形で関わっていて、政府の試算では、その数は900万人に上るとされる。
而且,這種消費下降將對廣泛的行業和業種造成影響。如您所知,「觀光業」影響的層面很廣,不僅限於飯店或旅館的住宿業,還包括餐廳、便利商店、零售店、服裝業、藥妝店、租車業、以及博物館和美術館等文化設施,有許多人以各種形式參與其中。根據政府的估算,相關人數多達900萬人。
つまりインバウンド消費が1兆7900億円落ち込むということは、その900万人も何らかの形で不利益を被るのだ。
換句話說,如果入境消費下降1兆7900億日圓,這900萬人也會以某種形式蒙受損失。
これには「オーバーツーリズムが解消されることの経済効果でチャラだろ!」「日本は世界中で人気なので中国人が来なくても痛くもかゆくもない!」という意見も多いはずだ。
對此,一定會有許多人表達「透過解決觀光客過剩問題帶來的經濟效益就抵消了!」「日本在全世界都很受歡迎,就算中國人不來也不痛不癢!」的意見。
ただ「現実」を見ると、そう勇ましいことばかり言っていられない。
然而,從「現實」來看,不能光說這些豪言壯語。
█ 「中国依存」から脱していない日本
█ 日本 尚未擺脫「依賴中國」的日本
観光庁によると、2025年1月から9月まで日本を訪れた中国人観光客は748万7200人で、訪日外国人観光客全体の約24%を占めている。これだけ多くの旅行者を送り出しているため、日本のインバウンド消費で「中国マネー」の存在感も大きくなる。2025年7~9月期の訪日外国人消費額(1次速報)によれば、中国人の観光消費額は5901億円。全体の27.7%を占めて国別ではトップになっている。
根據觀光廳的數據,2025年1月至9月訪問日本的中國遊客為748萬7200人,約佔所有外國遊客的24%。由於輸出如此大量的遊客,「中國資金」在日本入境消費中的份量也很大。根據2025年7月至9月期間外國遊客消費額(初步數據),中國遊客的觀光消費額為5901億日圓,佔總體的27.7%,位居各國之首。
つまり、われわれはニュースやバラエティー番組によって、日本には欧州や中東から多種多様な外国人観光客がやって来る「世界で人気の観光地」というイメージを抱いているが、「数」や「消費」を冷静に見ると、まだレアアースや医薬品原料と同じく「中国依存」から脱していない、という動かし難い事実があるのだ。
也就是說,儘管我們可能因為新聞或綜藝節目而對日本抱持著「受到全世界歡迎的觀光地」的印象,認為有來自歐洲和中東等多種多樣的外國遊客造訪,但若冷靜地檢視「人數」和「消費」,就會發現一個不容否認的事實:日本目前仍像稀土和藥品原料一樣,尚未擺脫「依賴中國」。
「いや、中国人観光客が減れば、その代わりにこれまでオーバーツーリズムで旅行を敬遠していた日本人観光客が増えるのでそれほどダメージはない」と主張する人もいるが、こちらも「数」を見れば、そんなマンガのような都合のいい展開はあり得ないことが分かる。
遊客減少,那些因為觀光客過剩而避開旅行的日本遊客就會增加,所以損害不會太大」,但同樣地,從「數據」來看,就會明白這種像漫畫般都合的發展是不可能發生的。
日本人観光客は、中国人観光客ほど観光にカネを落とさないからだ。
因為日本遊客在觀光上花的錢,不如中國遊客多。
2024年の日本人国内旅行1人1回当たり旅行支出(宿泊旅行)は6万9362円。一方、中国人観光客の旅行支出は23万9162円である。つまり大ざっぱにいえば、中国人観光客が1人減ったら、日本人観光客が3人押し掛けないと経済的損失がカバーできないのだ。深刻な人口減少が進行する今の日本でそんな芸当ができるわけがない。
2024年日本遊客國內旅行每人每次的旅行支出(住宿旅行)是6萬9362日圓。另一方面,中國遊客的旅行支出是23萬9162日圓。也就是說,粗略計算,每減少1名中國遊客,就需要有3名日本遊客湧入才能彌補經濟損失。在現今人口嚴重減少的日本,根本不可能做到這種技倆。
日本人観光客の消費額が少ないことに納得できない人も多いだろうが、これは自分自身も胸に手を当てて思い出していただきたい。日本人もハワイやパリではショッピングやら高級ホテルやレストランで高いカネを払うことにちゅうちょはないが、日本国内の旅行では「安くてうまい」を巡っている観光客が多い。
或許有很多人無法接受日本遊客消費額較低這一點,但請各位撫心自問回想一下。
日本人到夏威夷或巴黎時,對於在購物、高級飯店或餐廳花大錢毫不猶豫,但在日本國內旅行時,尋找「便宜又好吃」的遊客卻佔了多數。
安倍政権で「観光立国」を打ち出す前、観光業というのは典型的な斜陽産業だった。高度経済成長期の社員旅行やツアー団体旅行が減少したことで、観光地には廃ホテルが増え、閑古鳥が鳴いていた。しかし、インバウンドに力を入れた途端、不死鳥のごとくよみがえった。
在安倍政權提出「觀光立國」之前,觀光業是典型的夕陽產業。由於在經濟高速成長時期的員工旅行和團體旅遊減少,觀光地廢棄的飯店增加,門可羅雀。然而,自從大力推動入境觀光後,它就像浴火鳳凰般復活了。
█ 日本の観光産業が復活したワケ
█ 日本觀光產業復活的原因
なぜ虫の息だった観光産業がここまでの復活を果たしたのかというと、「外国人観光客は日本人観光客よりもカネを落とす」ということに尽きる。
為什麼曾經奄奄一息的觀光產業能夠實現如此程度的復活?歸根結底就是因為「外國遊客比日本遊客更願意花錢」。
日本人はカネを貯めて海外でぜいたくをするので、国内観光地ではそれほど派手にカネを落とさない。しかも、人口減少と高齢化が急速に進んでいるので、観光客の「数」も先細りだ。
日本人會存錢到國外去享受奢華,所以在國內觀光地並不會大肆花費。而且,由於人口減少和高齡化正在急速發展,觀光客的「人數」也在不斷縮減。
そんな日本人観光客に依存していたので、日本の観光業は斜陽産業になったのである。外国人観光客を減らせば、どこからともなく日本人観光客が押し寄せてカネを落とす、というのは残念ながら典型的な「現実逃避」だ。
正因為依賴這樣的日本遊客,日本的觀光業才會成為夕陽產業。如果外國遊客減少,就會有日本遊客不知從哪裡湧入並花錢,這種說法遺憾地是典型的「逃避現實」。
さて、このような話を聞くと決まって「そもそも観光なんかに依存しているのが日本衰退の原因なので、これを機に観光以外の産業を育てるべきだ」などと言い出す人が出てくるが、それも「現実」を見ると難しい。
好了,一聽到這樣的討論,就一定會有人跳出來說「依賴觀光根本就是日本衰退的原因,應該趁這個機會發展觀光以外的產業」,但從「現實」來看,這也很困難。
「日本経済を支えるのは、ホンダやソニーなどのモノづくり企業」だと勘違いしている人も多いが、実は日本のGDPの7割を占め、就業者の6割以上が働いているのは「サービス業」だ。
很多人誤以為「支撐日本經濟的是本田或索尼等製造業企業」,但事實上,佔日本GDP七成、並有六成以上就業者從事的是「服務業」。
日本企業の99.7%は中小企業で、その6割は社員数人から十数人の小規模事業者だ。日本人の7割はそこで働いている。そして、こういう小さな会社の多くはサービス業なのだ。
日本企業有99.7%是中小企業,其中六成是只有數人到十幾名員工的小規模經營者。七成的日本人都在這些地方工作。而這些小公司大多數都屬於服務業。
そういう産業構造の国なので、人口減少は経済に致命的なダメージを与える。サービスを受ける消費者が激減するからだ。トヨタのようなグローバル企業がどんなに成長して、過去最高の収益を叩き出しても日本は貧しいままなのは、この国が「内需」に依存していることも大きいのだ。
由於國家的產業結構如此,人口減少會對經濟造成致命性的損害。這是因為接受服務的消費者會急遽減少。像豐田這樣的全球性企業無論如何成長、創下歷史最高的收益,日本仍持續貧困,很大程度上是因為這個國家依賴「內需」。
そんな「消費者激減」という課題に長年苦しまされてきた日本のサービス業が、少しずつだが息を吹き返したのは、外国人観光客という「海外から短期間訪れる消費者」のおかげだ。
長期以來一直受困於「消費者激減」這個問題的日本服務業,之所以能夠一點一滴地恢復生機,正是因為外國遊客這種「從海外短期到訪的消費者」。
900萬,約等於4成台灣人口
幾乎等於「臺北市 + 新北市 + 高雄市」的總人口數
900萬張選票的生計,日本政治人物會不擔心?




























































































